先日の仕事帰り、エレベーターホールで先輩のNさんと一緒になりました。
私もこの職場に入って丸2年が過ぎ、後輩の方が多くなっています。
先輩にあたる方でトップの2人は仲が良く、どちらも奇跡的に派閥を作らない方たちなので職場はとても良い雰囲気です。
その次がNさんなのですが、面倒見の良い2人とは違い、キャラの立つタイプではありません。
明るくお茶目だけど控えめで、モブの私たちに紛れてしまうくらいです。
そんなNさんには、少し前に引越したことだけお知らせしてありました。
新しい家は落ち着いた?帰る方向一緒になったよね。
ということで駅まで10分ほどご一緒することになりました。
会社を出ると雨がパラついていて、地下道まで走っていきます。
「ちょっと濡れたね~」などと話しながら、ふと沈黙になった時に私から切り出しました。
実は私、家を出て別居したんですよ。
え⁉そうだったの?‥知らなかった。大変だったのね!
じゃぁ、この先も見据えてという感じなの?
私が別居に踏み切ったのは2カ月前です。
Xデイ前後に4日間連休を取って、あらかじめ上司には報告していました。
トップ2人の先輩にも知っておいてもらおうと思い、直後にこちらからお誘いしました。
就業後付き合ってもらって3人で食事しながら事の顛末を話した時、Nさんの話になりました。
意外にもNさんが大先輩であることを教えてもらったのです。
しかもそれは、お子様方がまだ幼い頃ということで、今のNさんからは想像もつきません。
普段のNさんは仕事で何かあってもユーモアに包んで、あっけらかんとしている印象です。
Nさんの内側に、かつてそんな激しく強いマグマがあったなんて。
娘は一足先に独立しまして、今は息子が一時的に一緒に住んでいます。
離婚調停に入るところで。じつはトップ2人の先輩にはお話ししました。
などと現況をざっくり話しながらも、頭の中はNさんが大先輩であることを考えています。
頑張ったね。エライよ~。
もうそこまで進んでいるんだ。
あの2人なら、私が先輩だってこと話しているでしょ?
バレてました。
Nさんのお子様は既にお2人ともご結婚されて、それぞれにお孫さんがいらっしゃいます。
そのお子様方が幼いころといえば、30年ほど前の日本。
状況は今とは全く違います。
どんなご苦労があったか想像もつきません。
私の場合は子ども達が大人になってからのことなので‥Nさん、本当に比較にならない大変さで‥決断されて‥
Nさんは少し微笑んで、遠くを見るような目で、控えめにハッキリと
だって、ねぇ。たった1度きりの人生だもん。
「たった1度きりの人生」
今までにこの言葉を何回聞いたでしょう。
誰かが話している時、TVから聞こえた音声、何かの歌のフレーズ‥
なんども聞いたはずです。
でもNさんの言葉は私の耳をそばだて、同時に何かを残しました。
この先、私には離婚調停が待っています。
そこに臨むうえで迷いはありません。
ただどんな心持ちでその日を迎えたものかと、漠然と考えていました。
心の置きどころがつかみ切れなかったのです。
でも今、大先輩に教わりました。
誰のせいでも誰のためでもない。
これからは、生きたいように生きていきたいから。
From now on
過去を糾弾するためではなく、私のこれからの人生を、自由に生きていく。
たった1度きりの人生、そのために臨むのだということを。
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