《配偶者の裏切り》私が築いていたのは“砂上の楼閣”でした

卒婚

結婚3年目が始まる前に配偶者は東京に転勤が決まります。

幼いポッペと3人で首都圏近郊に引っ越すことになりました。

舅は実家に残るため、電化製品はすべて買いそろえなければなりません。

引越し代は会社が払ってくれますが、一時的に多額の出費です。

初めてのマンション暮らし‥駅に近かったので車は手放しました。

新しい暮らしは、貯金も底をつくスタートとなりました‥でも嬉しくないわけがありません!

なんとか残った10万円。お守り代わりにしようと、給与振込の口座に定期預金にしました。

  

財形は、結婚以来貯金とは別に積み立てていました。生活に左右されない貯蓄にするためです。

振り込まれた給与は、特別出費用・生活費と分け、やりくりを楽しんでいました。

私は、愛用していた家計簿を参考に、Excelでオリジナルの家計簿を作ることに夢中になっていました。

子どもの成長と共に必要になる資金…幼稚園から高校まで公立、大学は私立でも大丈夫にしたい‥小学生のうちは習い事も‥

これからのライフイベントを楽しみに、子どもをあと1人授かることも願っていました。

配偶者は帰りも遅く、土日も半分は接待ゴルフの日々でした。

そのころ待望の2人目、ボーが生まれます。

しばらくして再び転勤となり、配偶者の実家で2度目の同居が始まりました。

  

田舎暮らしに車は必需品、中古の車を買いました。

その頃、配偶者の会社の実績が不振で、月々の収入が2万円ほど少なくなっていました。

しかも舅は退職し扶養家族が1人増えました。

首都圏から地方に転勤とはいえ、このギャップを埋めるほど物価は安くありません。

今まで楽しかった家計管理も、苦しいやりくりに変わったころです。

  

それでも財形を止めるのは最後の手段、ここで手を出したくないと踏ん張っていました。

配偶者は毎日パソコンに向かっている私に「精が出るねぇ」

財形の月々の積み立て表と、目標までの年数を見せると「すごいねぇ」

その時は、その言葉を気にすることはありませんでした。

ある日、私は財形の実際の残高はどうなっているのだろう?ということに気づきます。

確かに給料明細の財形の欄からは、月々とボーナスで積み立てています。

でも考えてみれば、会社から一度も『積立額のお知らせ』らしいものはもらったことがありません。

今まで疑問に思うどころか、全くそこに気がつきませんでした。

それっておかしくない?どうなってるんだろう‥

  

配偶者に、財形の残高を知らせるものがあるはずと言うと「今度訊いてみるわ」

その後何も返事がないまま何日も過ぎていきます。

平日は帰りが遅いので休日に、この前の話はどうなったか訊ねると「あぁ、また訊いとくわ」

「まだ訊いてないの⁈」という言葉を飲み込んで、忙しい毎日、なかなか仕事以外のことは出来ないかもと、もう少し待つことにしました。

  

そんなやりとりは、間を置いて何回か続きました。

その度、全く同じ態度で同じ反応。待たせているという意識も、逆にそんな時間の余裕はないという怒りもありません。

これは配偶者の、その場をやり過ごす時の反応とわかりました。

配偶者は自分の興味があることは頼まなくてもドンドン進めていく一方、やりたくない場合はのらりくらりとしているだけ。

私はこの態度で確信を持ちました。訊いてもムダ。絶対におかしい。

私は窓口がどこなのかも知りませんでした。

連絡をしたのは財形の積立口座がある金融機関だったと記憶しています。でも‥

なぜその電話に出た女性が、名義人本人ではなくその配偶者である私に金額を告げたのか‥今となってはわかりません。

この前後の記憶がポッカリ無くなってしまったのです。

  

ただ、妙にハッキリ覚えているのは、

ーー私のExcelの家計簿では、積立の残高がその日現在で380万円強になっていたこと

ーー口座の残高を確認する直前まで、「あと少しで400万円になる」と信じていたこと

ーー窓口の女性が何故か突き放したように「残高は43万◯千◯百◯十◯円ですね」と言ったこと‥!

私はおうむ返しに「43マン‥」と言いかけて、頭の中では「まだ400万になってないはずなのに何で4なんだろう」と思った直後にいきなり全ての数字が頭の中心へ吸い込まれました。

「…43マンですか?」「そうです」

  

窓際が明るかったのをなぜか覚えています。夏だったかもしれません。

パソコンの前で呆然と座っている私。どれだけの時間そうしていたかも覚えていません。

ふいに配偶者が背後から「どうした?」と近づいてきました。

私は「お金が‥財形が‥380万にはなっているはずなのに‥残高43万ってどういうこと⁈‥ねえ!どういうこと?‼」

その時ばかりは理性も冷静さもなく、顔は強張り指先が痺れて息もできません。

配偶者は不意打ちで言い訳できなかったのでしょうか。

豹変した私に何も返事ができないようでした。

「使ったの⁈こんなに!!私がこれ、パソコンでつけてること知ってて!知ってて!!」

  

  

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