2019年9月某日。
夜11時過ぎ、私のケータイに実家近くの交番から連絡が入りました。
A警察署です。C子さんが迷子になっていると通報がありました。ケガなどは無さそうでしたので先ほど自宅へ送ったところです…
C子さんに気が付いてくださった方はこのあたりに住んでいる方でした。
こんな時間におばあさんが道路に一人で立っているので、声を掛けたら「家に帰れない」と言ったとのこと。
「知り合いではないがよく見かける、いつも駐車場をホウキで掃いているおばあちゃん」ではないかと思ったが念のため警察に連絡したそうです。
自宅からほんの数分の所で、帰る方向が分からなくなったのでしょうか。
それにしても時間も遅くいつから外に出ていたのか本人に聞いてもわからないようでした。
交番のおまわりさんには一昨年夏、C子さんが救急搬送された際に私の連絡先を残してあった事が幸いしました。
C子さんの現状を説明すると、早急に施設入所を検討するよう勧められました。
翌日出勤前に、警察から電話があった経緯とグループホームの入所を考えたい旨ケアマネさんに連絡。
ケアマネさんからも、施設入所への支援を早急に進めると即返信がありました。
お昼休みにもショートメッセージが入っていました。
少し考えさせてもらいたい旨返すのが精一杯でした。
毎月20万円。
C子さんの年金は月額7万円に届きません。
その差額13万強を毎月支払うと1年で約160万円。
その他に固定資産税も払わなければなりません。
C子さんの蓄えも早々に尽きてしまうことでしょう。
実家を資金に換えるにしても、C子さん名義では私が勝手に手続きをすることもできません。
介護のため毎月負担できる金額と現実がかけ離れています。
可能であれば要介護認定の見直しをお願いし要介護3になり、公的施設の特別養護老人ホームに入所することが一番の希望です。
それが可能かも含めて、具体的にどうしたらよいかケアマネさんに尋ねてみました。
C子さんの現状で公的施設の受け入れ先がないとなれば、民間の施設で探すしかありません。
C子さんの状態も気になるので翌日帰省するため休暇を取り、ケアマネさんにお会いして相談させていただくことにしました。
2日後。
実家に着くとC子さんはいつも通り元気に駐車場の地面を掃いていて、少し痩せたように感じました。
迷子になっておまわりさんに送っていただいたことは覚えていませんでした。
ケアマネさんが近隣の民間施設の資料を5カ所ほど持ってきてくださり、それぞれの大体の金額や特徴の違い、空き状況などを教えてくださいました。
一旦持ち帰り、できるだけ早く結論を出しましょうとなりました。
自宅に向かう新幹線の中で、近い将来C子さんがどこかの施設に入ることを想像していました。
今回どこかの施設に入り要介護3になった段階で特養に入れるように準備をしていくとなれば、C子さんが実家に住むことは二度となくなるということです。
4日後。
お昼過ぎ、A警察署から再び駅前でC子さんを保護したと連絡がありました。
自分の家に帰れなくなっているらしいのでこれからパトカーで送るとのことです。
もう猶予はなくなりました。
ケアマネさんに連絡し、検討していたD施設(住宅型有料老人ホーム)に入所希望の旨伝えました。
5日後。
D施設の施設長様より連絡があり、C子さんについて特別留意することの有無や、入所に当たり聞いておきたいことなどを話しました。
本来なら一度見学、面談等の後入所希望を出すところ、すべて電話にての手続きのため双方不安がないとは言えません。
それでも電話越しの施設長様のお話しぶりに信頼感を覚え、お世話になることで話がまとまりました。
いよいよC子さんは施設へ入所と決まったのです。
↓ブログ村に登録しました。 よろしければクリックお願いします!
コメント