【母が特養に入るまで】(16) 1年後の帰省‥やっぱり症状進んでる?

遠距離介護

2018年夏。

一年ぶりに娘と一緒に実家へ帰省しました。

今回の帰省は1泊2日の予定で、日頃できない部分の掃除をするのが目的です。

疲れるよと言いましたが一緒に行ってくれるというので嬉しくて、新幹線・在来線と乗り継いで少し旅行気分です。

駅前のスーパーに寄って使い捨ての掃除用具一式と、ランチ用のサンドイッチと今夜の食材も調達しました。

実家につくとC子さんは駐車場でせっせと地面を掃いています。

一見したところ特に変わりない様子でした。

毎回会うたびに、娘がすっかり大人になっていることに驚きます。

1階の水回りは掃除され、キッチンのテーブルには食パンやお菓子があり、冷蔵庫には生協で注文した食材が入っていました。

ひとまず2階に荷物を置いておこうと階段を上がり始めると、むんとホコリの匂いがします。

家の掃除はヘルパーさんがしてくださいますが、主に生活する1階部分のみです。

1階の仏間に布団を敷いても、C子さんは2階の寝室で寝ているようでした。

C子さんの寝室もかなり悲惨な有様です。

お昼時なので、先に私たちが使う和室だけ掃除機をかけ残りは午後からすることにしました。

「サンドイッチ買ってきたから食べよう」と駐車場にいるC子さんを内に入れ、お昼にしました。

今どこに住んでるの?

東京だよ。元気そうで安心したよ。生協の注文で足りない物とかある?

元気だけど老人性の白内障で新聞が読めないわ

(10年前から言っている)

おばあちゃん、生協の注文でほしいものとかある?

‥‥

サンドイッチおいしいねぇ。食べたかったわ。

で今はどこに住んでるの?

このような会話を3人でくるくる‥と回していきます。

娘の歳を聞いて驚き、働いていることに感心し、もう一人男の孫がいたことを確認し、名前を当てて喜び、歳を聞いて驚き、大学生になったと感心し‥‥

同じことを何度も聞きますが、時折至極まっとうな事を言ったりもしました。

かと思えば、暗くなる前に駐車場を掃除すると言い出します。

「また?!」と突っ込みを入れたいところですが、私たちはその間に2階の掃除の続きをしました。

寝室のベッドの上にはC子さんの日常着が無造作に置いてあり、ドレッサーのティッシュやメガネケースにはホコリがかかっています。

小物を片づけるのは厳禁なので、できるだけ位置は変えずに拭いていきます。

窓を開けてカーペットの床、廊下、空き部屋とゆっくり掃除機をかけていきます。

漸く空気が入れ替わりました。

夏の陽も傾き、私と娘はシャワーを浴びて夕飯の焼きそば作りです。

C子さんはたっぷり入れた野菜もお肉もしっかり食べて、昼間と似たような会話を何度もしました。

同じ内容を繰り返し話していると、C子さんの記憶にうす紙を重ねるように定着するようで「東京に住んでるよね」「ポッペちゃん(娘)はOLさん」「ボーくん(息子)は‥大学生!」などと言っていました。

C子さんはまだ眠くなさそうだったのですが娘と私は朝が早かったこともあり、さすがに疲れて早めに寝ることにしました。

夜中に物音がして目が覚めました。

ふすまが少しだけ開いてC子さんがこちらを覗いています。

暗い中、廊下の電気を背に受けて顔が影になって、はっきり言って怖いです。

誰かと思ったら、来てたの?

どうしたの?夜中の1時なんだけど

玄関に知らない人の靴があったからびっくりして。

誰かが入ってきたのかと思って。

もう遅いから早く寝てね

ふすまが閉まって少しすると、またC子さんが不安そうに覗いてきます。

先ほどのやり取りを繰り返し、それがあと2回くらい続いて漸く朝まで眠ることが出来ました。

次の朝、目覚めたときにはC子さんはすっかり起きていて、やはり駐車場を掃いています。

この2日間一緒にいて昨年より認知症が進んでいる印象をもちました。

夕方には新幹線に乗りたかったので、お昼ご飯を食べてから支度をして実家を出ました。

「また来るね」「気を付けてね」と別れてしばらく歩いてから娘と振り返ると、実家の前でまだこちらを見ているC子さんが小さく見えました。

  

  

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