美しいものが好き‥こころで感じた時、とても癒されます

あれこれ

これは言わずと知れた塩野七生さんの『ローマ人の物語』シリーズです。

文庫版全巻43巻。

第1巻は2002年に刊行されたそうです。

20年近く前になるのですね。

そのころ、読み始めたものの続かずに7巻目まで買ったままずっと本棚に入れたままでした。

どこまで読んだかも忘れるほど歳月が流れました。

  

実は今の職場は今月で丁度丸1年になります。

その前に勤めていた部署がハードで、私にはキャパオーバーになってしまい辞職願を出しました。

その時今の部署への異動を勧められたのです。

以前より小ぢんまりした人数で、上席の方も穏やかな雰囲気で、何よりお仕事がラクになりました。

前の職場と同じビル内にあるのに、通勤での疲れがまるで違います。

毎朝地下鉄に20分ほど乗るのですが、その時間に本を読みたいと思うまでに快復しました。

それで久しぶりに手に取ったというわけです。

  

お気づきでしょう、この装丁の美しさ。

色、艶、フォント、デザイン…などまるでわからない私でも、美しいということは感じます。

それもそのはず、

(前略)

 地中海文明では、「美」は常に重要な要素であったのです。ローマ時代の街道や橋のような土木事業でさえも、耐久性や機能性に加えて、見た眼にも美しいことが不可欠な要素とされたほどに。背広のポケットから取り出したときでも、ハンドバッグから取り出したときでも、それを手にした人の気分が良くなるような美しい小冊でなければならないとが、自作の文庫化に際しての私の最大の願いでもあったのでした。

出典:塩野七生 ローマ人の物語1 ローマは一日にして成らず[上]『ローマ人の物語』の文庫刊行に際しての、著者から読者にあてた長い手紙 

普段はこのブックカバーに入れて持ち歩いています。

本当なら作者の仰るように直に持って読みたいところですが、うっかり者で心配性な私。

このカバーの中に隠れている姿は、表紙をめくったとたん蘇ります。

毎日持ち歩いて少し汚れてしまいました。

今は 16巻目なので、全巻読み終えられるまで相当かかりそうですね。

でも毎朝たった20分そこそこの読書が、一日の始まりを少し気分良くしてくれます。

降りる駅が近づくと「もっと読んでいたい」といつも思います。

  

美しいと感じるものや事は人それぞれですが、個人の中にもタームがありますね。

あんなに素敵だと思っていたものが色あせて見えたり、逆だったり。

それとは別に、私の周りには “なんとなく” 身近に置いているものが案外多いと気づきました。

そして溢れるほどある雑多なもの、趣味に合わないもの、私は絶対に選ばないもの。

   

自分にとって居心地の良い空間は美を欲している…。

美しいと感じるものに接した時、とても癒されます。

それが私には思っていたよりずっと大切なことなのだと最近気が付きました。

私の魂のようなもの、こころの深い深い部分までしみていくのは「美」だったのです。

理屈ではなく、こころで感じたい。

そしてそれを信じたいと思っています。

  

  

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