「お清め塩スプレー」

あれこれ

娘のポッペがお伊勢参りに行ってきました。

ラッコも見たくて三重の旅を計画していたのです。

そのお土産に買ってくれたのが「お清め塩」ならぬ「お清め塩スプレー」。

煩悩を断ち、悪縁を断ち切るとか。

断ち切りたいものがハッキリしている私には、なんてありがたいことでしょう。

  

いま私の気がかりと言えば、大きく分けて2つ。

1つは息子ボーの就職。

これは心配というより、切なる願いとでもいった方が正しいかもしれません。

大学は現在夏休み中で、バイトもお盆休みが終わったところです。

週に5日せっせとバイトに行くのですが、就活は中々進まないようです。

  

3年生・4年生と2回留年しているボー。

ストレートで卒業する新卒の人に交じっての就活はハンディも大きいのかもしれません。

コミュニケーション能力を重要視されるこの時代に、真反対の性格では苦しいことでしょう。

家では明るくしていますが心を奮い立たせているのを垣間見ることがあります。

姉のポッペが進捗を心配する気持ちもよくわかります。

私だって聞きたくないと言ったら嘘になります。

でも、訊きません。

就活をする気にならない息子なら、はっぱもかけるでしょうがそうではありません。

一番真剣に悩んでいるのはボーに決まっているから。

  

一緒に住んでいるから目についてしまうけど、離れていればそっとしておくことでしょう。

今さら母親の出る幕など1秒もないことはわかっています。

バイト先での事務仕事、営業経験の豊富な上司の方からのいろいろなアドバイス…。

今のボーには他では得難い経験だそうです。

いつかそれが生かせる日が来ると、信じて陰ながら応援するだけです。 

2つ目の気がかりと言えばズバリ離婚のこと。

昨年の10月に別居して以来、いままで5回調停が開かれました。

未だ離婚に応じない相手とこの先いつまで調停を続けるのか…。

私の結論は変わることは無いけれど、相手方がこの先どう出るのかが見えてきません。

  

何気ない日常に突然過去の記憶が甦ること、ありませんか。

私の場合それは〝幸せだったひとコマ〟みたいなものでは勿論なく。

とはいえ決定的に傷ついたり、裏切りが発覚した時の事とかでは無いんです。

かつて数えきれないほど日常に散りばめられていた〝違和感を感じた瞬間〟。

当時の私が無意識に遠ざけようとしたその場面は、本能が見逃さなかったのでしょうか。

しっかりと記憶され、ふとした瞬間に浮かび上がるのを待っていたかのようです。

その頃の感情が生々しく押し寄せると、私でもしばらく気持ちが沈みます。

なぜかは分かりませんが、改めて傷つけられたような感覚です。

「いまの私だったとしても不快だ」

そう再認識するのです。

  

私にとっては既に〝断ち切りたいだけの縁〟でしかない相手方。

このシガラミを断ち切るために「お清め塩スプレー」のお力をお借りしようと思います。

気持ちの良い日に、シュッシュッと。

私の中に眠っている、過去の亡霊のような私自身ともお別れするために。

  

  

  

  

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