年度替わりの忙しさがようやく落ち着いて、少しずつ普段の毎日が戻ってきました。
ピークの時は通常の業務量も倍増します。
この時期ならではの仕事も加わって、全てのことが加速度的に進んでいくのに未処理が積滞していく日々でした。
やはり心身ともに疲れが溜まっていたのでしょうか‥
その日の仕事は、山積みの資料を項目ごとにチェックして分類したり入力したりという作業でした。
ときおりイレギュラーなものが入っていて、その場合は処理のパターンがいくつかに分かれます。
朝からずっとやり続け夕方も過ぎて残業に入ったころ、見慣れない項目を見つけました。
どういうことだろう？
上司に報告すると、いままでチェックしてきた中にもそれが別の形で隠れていることが分かりました。
一日かけてやった作業が水の泡どころか、多忙な上司の仕事を果てしなく増やしてしまう結果に‥
その日は落ち込んでしまいました。
翌日朝一で上司に改めて謝りに行くと、幸いにも効率的な対処法が見つかりすでに昨日のうちに解決したとのことでした。
本当にありがたくてホッとしましたが迷惑をかけたことに変わりはなく、見落としていたショックが消えたわけではありません。
ただラッキーだっただけ、気を付けなければ‥と妙に力が入ってしまいました。
お昼休みが終わり午後の仕事にとりかかろうとした時です。
その時点では午前中にこなした20件ほどの作業はすべて『完了』になっているはず。
だけれど、その中のひとつが『確認中』のままだったかも！という不安に駆られました。
大丈夫と思うけどな‥でも昨日ミスってるし‥どうしよう‥
もう一度システムに入り直していたら時間とられちゃうし‥
でも万が一『確認中』のままだったら‥！
焦る気持ちがさらに不安を増幅させて、見てみるしかない！と急いでもう一度システムに入りなおしてファイルを開けました。
午前中に処理した資料の中から『確認中』がないか確かめます。
最初の画面に出てきたタイトルは10個ほど。作業の進捗状況は‥
すべてが『確認中』となっています！え⁉
なにこれ！？
次の画面も、『完了』はほんの２～３個だけ。他はすべてが『確認中』！
どういうこと⁈ 私、何やってるの？！！！
頭の中は真っ白になり、血の気が引いて周りの音が遠ざかり心臓の音が耳まで聞こえるほどです。
終わった、やらかした、もうダメ‥
その時、『担当者』が自分に絞られていないことに気がつきました。
焦るあまり、全担当者の作業を抽出してしまっていたのです（相変わらずオッチョコチョイ）
結果的には不安は杞憂に終わり事なきを得ました。
その後はホッとできたことで落ち着きを取り戻し、残業も無事こなして帰途につきました。
それにしても仕事でこんなに平常心を失ったのは久しぶりです。
どうしたんだろう‥
実はその数日前、心当たりがありました。
なぜかネガティブな遠い記憶、一瞬の場面がフラッシュバックするというイヤな感じのスパイラル‥
休日でリラックスしているはずなのに‥
これは良くない傾向だ～‥忘れろ‥考えない、かんがえない‥
それなのに、しつこく頭に浮かんでくる古い記憶‥
中学の担任、長年通った習い事の師匠、仕事の先輩‥
かつて私の存在を取るに足らないもののように軽視されたできごと。
どうして今頃こんな事浮かんでくるの～～？
今の私にとっては、なんの感情も湧いてこない遠い記憶の断片でしかない光景なのに。
疲れてるんだな‥と思っていたところに、前日のミスです。
精神的にこの２つの出来事がリンクしてしまって私のメンタルはギュッと過去へと引き戻されていたのかもしれません。
長い間、時を変え場面を変えて似たような経験をするたびに傷ついて剥がれた自尊心のかけら。
その度にかけらは胸の奥深く深く沈殿して、自尊心はカサブタで覆われて‥
いつのまにか私自身が本当の『自分のかたち』を見失って、無意識に自分を軽視するようになってしまったのかもしれません。
友人や同僚と自身の物忘れの話や失敗談などをしている時「自分が信頼できないんだよね～」などと軽口をたたいていたことを思い出しました。
今回の出来事は、私の『自分自身に対しての評価』をハッキリと自覚させてくれました。
自分に、自分の仕事ぶりに、もっとプライドを持っていたら、今回のような出来事にこれほど焦っていただろうか‥
パニくる前に「待て待て、これは何かおかしいぞ」と冷静に考えることが出来たはず。
「私、何やってたんだろう！」と真っ先に自分を疑ったのは私自身でした。
仕事に誠実に取り組んで、人生にも真摯に向き合って、いろんなことがあったけど今まで懸命に生きてきたんだから、もっと自信を持とう。
そんな自分を私自身が信頼できないなんて、たとえ冗談にも口に出して言ってはいけないな‥
ありのままの自分を、もう認めてあげようよ、欠点も残念な部分も丸ごとに！
そういう気づきを改めて与えてくれた出来事になりました。
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