かの有名なパリ・オペラ座バレエ団の日本公演がある、そのチケットが手に入ると聞いたのは去年のいつ頃だったでしょうか。
バレエのことは全く分からない素人ですが、二つ返事で申し込んでいました。
約30年前、初めての海外旅行でイタリアとフランスに行きました。
クリスマス前の飾りつけで華やかな街並み。
体験したいことは山ほどあって、観光地もあちこち訪ね、8日間ほどの旅行はあっという間に過ぎていきました。
中でも印象深かったのが芸術です。
芸術には縁のない私ですが、憧れのヨーロッパに来たからにはと貪欲にスケジュールに詰め込みました。
ルーブル美術館、オルセー美術館を巡り、夜はパリのオペラ座、ミラノのスカラ座、ローマのオペラ座でバレエとオペラを鑑賞したのです。
その時、パリのオペラ座で『くるみ割り人形』を観たのがバレエ鑑賞の初体験でした。
夢のような舞台と間近に響くトゥシューズの音が臨場感を増幅して、こころから感動しました。
オペラも良かったけれど、自分はバレエを観るのが好きだという事を知ったのです。
でもそれ以来、一度もバレエを鑑賞する機会はありませんでした。
時々テレビで来日した海外バレエ団の公演をやったりしますよね。
日本人のダンサーが活躍されている様子なども。
以前はたまにそういう番組を観たり、最近はスマホで切り取りの映像を観たりするくらいでした。
今回たまたま娘のポッペが誘ってくれて30年ぶりのバレエ鑑賞が実現しました。
しかも再びパリ・オペラ座バレエ団です。
4年ぶりの日本公演だそうで、エトワールの中にはオニール八菜さんという名前も。
2月8~11日に『白鳥の湖』
2月16~18日に『マノン』
両方のチケットが申込めましたので、どちらにしようか少し考えました。
でも『くるみ割り人形』しか観たことが無い、全くの素人です。
ここはやっぱり王道の『白鳥の湖』を観ることにしました。
場所は東京文化会館(大ホール)なのでポッペと上野駅で待ち合わせます。
2024年2月11日(日)13:30開演で、『白鳥の湖』の最終公演です。
開場は12:50なので早めに待ち合わせて、精養軒本店で食事をすることにしました。
時間が早く、すんなり入店できました。
ここも前から入ってみたいと思いながらチャンスが無かったお店です。
精養軒を出るころには入口に30人ほどの入店を待つ行列ができていました。
クロークにコートを預けて、大ホールへ。
幸運なことに私たちの席は2階の1列目、中央に近い席です。
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団の演奏で開幕した舞台はまさに夢のようでした。
本日のオデット/オディールは、パク・セウンさん。
可憐で繊細な白鳥のオデットとオデットに成りすまして王子を誘惑するオディール。
両者を見事に演じ分けていたのも流石なら、失った愛を嘆く様子が痛々しいほどに美しいのです。
あまりに有名なチャイコフスキーの音楽と、白鳥たちが群れ踊る様子は壮観です。
流れるような振り付けやしなやかな動きで、もはや白鳥にしか見えません。
なじみ深い旋律しか知らない私でも一気に物語へといざなわれました。
どこからどう見ても美しい世界。
講演後の拍手は鳴りやまず、カーテンコールに何度も答えてくれました。
最後は1階でスタンディングオベーションとなったほど。
素晴らしい公演を観られたことに感謝です。
↓よろしければクリックお願いします <(_ _)>
コメント