自分のために、広島へ

おでかけ

今年の夏、初めて広島を訪れました。

「いつか行かなくては」と思っていた広島。

やっとその機会がやってきました。

  

昨年、娘のポッペと宮崎県へ行きました。

その旅行の手配はすべて任せしてしまったので今回は私がチャレンジしてみます。

私的には全力で調べているのですが、見かねたのでしょうか。

ポッペ
ポッペ

ピークを外しているからサイトによってお値段全然違うよ。

比較してから決めた方がいいよ。

ササーーッと調べて候補を上手く見つけるんですね。

市内ではホテル、宮島では温泉旅館の宿泊予約を取ってくれました。

見習の私は新幹線をネット予約です。   

広島と厳島神社を2泊3日でゆっくり巡る旅になりました。

平和の鐘を鳴らす人も。たくさんの千羽鶴が奥に飾られています。

酷暑、猛暑を通り越して命に関わるような暑さがずっと続いていますね。

そんな中、平和記念公園には世界からたくさんの人々が訪れていました。

  

原爆ドームはぐるりと回って裏側からも見ることができます。

建物を囲む塀のように残っているのは、かつて建物の外壁だった部分です。

敷地に沿って立っているフェンスは、黒くて細い金属の棒でできていて中の様子は良く見えます。

黒いフェンスと建物の間には裏庭のように見える芝生の敷地を挟んでいました。

この暑さの中、ツバメが何羽も涼しげに飛び交っていたのが印象的でした。

かつて窓やドアだった部分でしょう。

建物に空いた大小の四角い穴から、内部の様子が垣間見えます。

草が生え瓦礫のようなものが散乱しています。

レンガの大きな壁の塊が、ついさっき落ちたかのように地面に突き刺さっています。

一瞬このフェンスの向こう側だけ本当に時が止まっているように感じました。

  

裏側から見たドーム型の鉄骨は、歪んで変形していることを教えてくれました。

内部は補強のため黒い鉄骨が幾重にも施されているのが分かります。

時は止まっていない、この姿は放っておいては守れないのだと言われたようでした。

その様子が生々しくも痛々しく、写真を撮ることはできませんでした。

献花台の前には順番を待つ人が絶えず、祈りを捧げ写真に収めていました。

広島平和記念資料館は2019年にリニューアルされました。

ポッペは小学生のとき修学旅行で訪れていますが、展示内容が大きく変わったと言います。

そこには現実が、事実だけが厳然とあるという印象です。

  

音声ガイドの案内と共にたどる、おひとりお一人に有ったはずの人生。

言葉や絵、資料を寄贈された方々の苦悩、ご努力や願い。

その全てを受け止めるにはあまりに小さな自分。

そんな思いに言葉を失っていきました。

献花台で手を合わせた時、偶然平和の鐘が聞こえてきました。

資料館を出た直後は、この広々とした風景に癒されました。

この道を歩きながら、暑さよりも静かさがこころに沁み風が心地よく通り抜けていきます。

ここに来られて本当に良かったと、ただそれだけを思いました。

  

  

  

  

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