母のことを考えていたのと同じころ、もうひとつ私のこころに浮かんだものがあります。
親族への想いです。
子どもの頃、お正月の度に父方の4人兄弟が家族を連れて祖父母の家に集まりました。
一人っ子だった私はいとこ達に会えるのが嬉しかったものです。
亡父はそれ以上に楽しみにしていて、実家を建ててからはウチで集まるようになったのでした。
時が経ちお互いに成長し、家庭を持つようになって次第に遠のいていた親戚づきあい。
2人の叔父の尽力で、今年の夏20年ぶりに再会しました。
亡父は祖父母より早く亡くなり、長男でありながらお墓を別に造りました。
私が結婚して3年目のことです。
何回目かの法事を終えたころから、母は親戚から遠ざかりました。
祖父母と同じ地域に住んでいましたが、それまでの確執もあってか一切協力しませんでした。
今振り返ると祖父母との経緯から、母の気持ちも少し分からないではありません。
祖父母の告別式を最後に、私と父方の叔父達は年賀状だけのお付き合いになっていました。
いとこ同士では、年々薄れていく関係も仕方ないものと思っていたのですが‥。
2年ほど前、遠方に住む三男と四男の叔父から、思いがけない手紙を受け取ります。
〝祖父母の永大供養をしてお墓を仕舞うことにした。これを機にもう一度皆で集まらないか〟というもの。
私の家族にも会いたいと‥。
80代の叔父が親戚一同の名簿をパソコンで作って送ってくれたのです。
当然私の家族は4人の名前が連なっています。
そのころ既に別居を決意し、準備を始めていた私の心境は複雑でした。
ひとまず「ぜひ参加します」と返事をし、母が特別養護老人ホームにいることも報告しました。
しかしコロナが長引いて、予定していた永代供養は2度の延期となったのです。
その間に私の状況は一変、別居し離婚を目指しています。
新しい生活がやっと落ち着いた昨年のちょうど今頃、2人の叔父に手紙を書きました。
叔父達には寝耳に水の報告です。
心配をかけ、がっかりさせるだろうと思うと気持ちが萎えました。
しばらくして叔父達から返事が届きます。
予想に反して反応は優しいものでした。
私の気持ちを尊重し決断を応援する、困ったことがあればいつでも力になるし頼ってほしいと書いてありました。
私が思っている以上に、私は叔父達から愛されていたことを知ったのです。
相手方のことを、私の結婚当初から気に入らなかった亡き父。
思えば独身時代、亡父と私は同じ家に住んではいても関係は希薄なものでした。
それでも亡くなる間際、駆け付けた病院で気持ちが通じ合った瞬間がありました。
もし存命だったなら‥。
叔父達の言葉に亡き父の声を聞き、姿を垣間見たような気がしました。
師走に入ったからでしょうか、何かと振り返る気持ちになるんですよね。
再会の当日は昔の呼び名で呼び合って、懐かしい時間を過ごしました。
叔父達の願いは、私たちいとこ同士がこれからも繋がって支えあっていく事。
この繋がりを大切にしたいと改めて思います。
リーダーシップは柄じゃないんだけど…。
一番年上の私が動かなければ始まらないよね!と感じています。
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