すこし残業をして帰った日。
マンションについて郵便受けを開けると、思いの外いっぱいに入っています。
かき集めるように取り出すと、ピザのDMやポスティングの広告などに混ざって手書きの封書が2通。
申し合わせたように、白い封筒に青インクの文字です。
父方の叔父2人から、私宛のものでした。
父は4人兄弟の長男でした。
私が子どもの頃、お正月に祖父母の家に親族が集まるのを誰よりも楽しみにしていた父。
三男と四男の叔父家族は遠方に住んでいましたが、毎年欠かさず会いに来てくれました。
子ども達の成長と共にいつしかその集まりも途絶えます。
父は25年前、自分の両親よりも先に64歳で亡くなりました。
次男の叔父夫婦も亡くなって、親族とはもう20年近く会う機会もありませんでした。
私が三男と四男の叔父に手紙を書いたのは10日ほど前のことです。
離婚を前提に別居して、住所が変わったことを知らせました。
電話で話すより手紙で知らせようと、同じ文面を2通書いて同時に投函。
そうしたら、別々の場所から同時に返送されたのです。
文面は、2通ともほぼ同じ内容でした。
突然の知らせに驚いたが冷静に受け止めたこと。
私の決断を尊重していること。
新しい人生を自分らしく生きてほしい、応援している。
困ったことがあったら、いつでも連絡してほしい、待っている。
温かく、こころに沁みる手紙でした。
私が離婚をする。
それを知らせることで波紋を起こしてしまうかも。
生真面目な叔父達に要らぬ心配をかけることになるのかと。
でもそれは杞憂に終わりました。
叔父達はこれからの私の人生にエールを送ってくれました。
私は子どもの頃から今まで、両親や配偶者と、親身に思いやる温かい関係を持てないままでした。
正確に言えば、そういうことのできない人たちでした。
こちらの思いとは裏腹に、期待や希望は無意味に終わることの繰り返し。
そういう不毛な人間関係を、私はこの何年かで清算してきたのです。
実母とは特養入所を機に、配偶者とは別居を機に。
兄弟のいない私にとって、家族の温かみを感じるのは子ども達だけと思っていました。
図らずも今回、遠く離れて久しい叔父達から思いがけない温かい手紙。
長い間私のことを、姪として大切に思ってもらっていたことを改めて知ることが出来ました。
来年春、親族が集まる機会を作る話が出ています。
そのときはリニューアルした家族として、子ども達と3人で参加したいと思っています。
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