ある年配者に見た哀しみ

あれこれ

先日docomoショップへ行ったときのこと。

朝の10時、駅前のショッピングモールは平日ということもあって静かでした。

私の他には1組のお客がいるだけです。

受付の女性に用向きを話し、しばらく目の前のソファで待っていました。

 

間もなくお客が次々と来店して、受付の女性も大忙し。

あっという間にカウンターやフロアは予約客で埋まっていきます。

中には大変ご高齢のご夫婦が寄り添うようにカウンターで座っています。

平日のこの時間に来るのは年配客ばかり。

私もその一人です。

スマホを見ながら見るともなく店内の様子を見ていました。

  

そんな時、私より少し年上に見える女性が受付の若い女性にはなしかけます。

お客さん
お客さん

すみません、スマホの画面の意味がわからなくて‥。教えていただけませんか?

受付の女性
受付の女性

受付の対応をしながらでよろしければ私が見させていただきましょうか?

その間も数組のお客が話しかけます。

受付の女性は次々と対応しながら、合間に画面を見ます。お客が途切れると

この警告は、この操作をすると必ず出てくるものです。気になされなくて大丈夫ですよ。ここを押してください‥

年配の女性はお礼を言って安心した様子で帰っていきました。

私も似たようなことあるな‥と思いながらスマホを見ていました。

 

次に男性の声がしました。「ちょっとコレなんだけど」

話し方がどこか横柄で私は反射的にスマホから顔を上げました。

60代くらいの男性が受付の横に立っています。

いきなり手に持ったスマホを受付の女性に見せて

コレ教えてほしいんだよ

ご予約はいただいていますでしょうか?

イヤ、1-2分でおわるからさ、ちょっと教えてほしいだけなんだよ、コレがさ‥

ご予約のお客さまもお待ちいただいていますので‥

ちょっと見てくれればいいんだよ、時間のかかることじゃないだろう

急に不機嫌そうになったお客に、受付の女性はキッパリと

申し訳ございませんが順番にご案内となります。こちらにお名前をご記入ください

男性はシブシブ名前を書いて私の近くに座りました。

そして聞こえるように独り言のような不満をブツブツ言っています。

私は居心地がわるくてスマホに集中しました。

可憐なお花‥大好きです

その後すぐ名前が呼ばれて、私の番がやってきました。

フロアの奥に移動します。

スマホにガラスコーティングをしてもらうので、その間はそこで再びじっと待っています。

ふと、背後から聞こえる一人の話し声がずっと続いていることに気がつきました。

声の感じ、話し方から年配であることはハッキリしています。

先程とはまた別の男性が、「長い間待たされている」と苛立っているようです。

若い男性のスタッフが相手をしているようで、時折話そうとしますが男性は聞くどころか返って感情的になっていくようです。

「対応が悪い」「説明が分かりにくい」「不親切だ」…

吐き出される不満は具体性にかけ、同じことを繰り返しています。

 

コーティングが終わっても背後の様子は変わらず、私はその場を後にしました。

その後はどうなったでしょうか‥

季節は確実に変わっていきます‥

私にはこの一連の空気感が、時代のある一面を象徴しているように感じられました。

大きく変化していく社会の仕組み。

長い間世の中の中心を動かしてきた世代は一線を退き、まったく違う星に連れてこられたような不安を感じる人もいるのかもしれません。

その焦燥感や疎外感と、どのようにむきあうのか‥

新しい空気をフレッシュだと感じるか、拒絶反応が強く出るか‥

  

私は新しい時代に少しでも参加したい、私の居場所をつくっていきたい!と強く感じた出来事でした。

  

  

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