私の職場で私たちのチームに多大なる影響を与えているＺさん。
今日のようにシフトが入っていない日は、どこかホッとしたような空気です。
一日が平和に過ぎていくものと思っていました。
夕方になって思いがけない方向から荒波が押し寄せるまでは。
実は私たちの隣のチームに、かなり個性的な女性がいまして。
というか私自身は顔と名前が一致するという程度でした。
ただ噂には聞いていて、妥協しない面倒な人で周りが気を遣っているとか。
タイプは違えどＺさんのような存在だと。
ただ別のチームですし、接点が無く実感はありませんでした。
お隣のその方を〝隣のＺさん〟と呼ぶことにします。
私は隣のチームに近い席に座っていました。
今日は目線を上げると何度も、隣のＺさんが隣の上長さんと話しているのを見かけました。
隣の上長さんは複数人いるけれど、話しているのはその内の一人だけです。
もしかして時々声が聞こえてくる？
まさか怒っていないよね？
と思った直後「それっておかしいですよね⁈」という声が。
そして私たちの上長のトップであるＵさんの席に隣のＺさんがズンズン進んでいきました。
Ｕさんは隣のチームのトップでもあります。
とはいえ席は私たちのチームの中にあります。
私たちのチームのメンバーは仕事をしながら、窓際のＵさんの席に神経を集中させています。
隣のＺさんはマスクをしていて声が聞こえません。
Ｕさんは穏やかで普通に話しているようにも見えました。
延々と時間が過ぎ、時折り隣のＺさんの声が大きくなります。
「だから」「イヤ違うんじゃないですか？」という声が聞こえてきます。
「それは変ですよね⁈」「どうしてでしょうか」
納得できないのか、しばらくすると隣のＺさんは社員さんと会議室に消えていきました。
やっとＵさんが解放されると私たちは隣同士で顔を見合わせます。
何であんなに怒ってるんですかね？
ちょっと前に個人面談があったでしょ？
仕事ぶりを評価されるヤツ。
あれが納得できないらしいのよ。
さすがＫさん、隣チームの顔見知りからいろいろ聞いているそうで。
とはいえ、その面談は先月のこと。
なんで今さら？
今週のアタマに彼女小さいミスをしたのよ。
それを上長に指摘されたとき評価にはどのように反映されるのか訊いたらしいの。
それもすごいですね。
なんか、誰かさんのパターンに似てるわ～
そうなのよ。で、その説明が納得できなくて何回も食い下がっていたの。
そしてとうとうＵさんに来て、社員さんにまでってことなの。
いったい、このエネルギーはどこから湧いてくるんでしょうか。
こんなにも譲れないほどのものって何なんでしょう？
プライドを持って仕事に取り組んでいるってことでしょうか。
ご立派です、恐れ入りました。
でも、もうちょっと力を抜いてもいいんじゃ・・
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