実は先週の土曜日、とても凹んでしまいました。
些細なことで思いがけないほど動揺したことがあって。
いま私の職場は、繁忙期だけの短期募集で入ってくれた新人さんで人数が増えました。
私はOJT担当になることが多いので、マンツーマンの日が続きます。
毎日誰かの横に座って仕事の基本と流れを覚えてもらうお手伝いをするのです。
皆さん、意欲的に取り組んでくれて感謝です。
ただ、年齢もキャリアも経歴も様々ですし、タイプも出勤日もいろいろで。
同じ仕事とはいえ、当然ながら人によって覚えてもらうのに違いは出ます。
あの日の、ある女性の反応は初めてのパターンでした。
50代に見えるその女性は、研修後１回目のOJTでした。
始めにあいさつした時から、とても〝デキる〟オーラが全身から出ています。
まず、パソコンの準備や専用の帳票などを用意するところから始めます。
この帳票がストックされている場所をご案内します。
こちらのキャビネットを開けて・・・
ここを開けて３段めの右ですね！
分かりました。
これは他の方々も皆さん知らないと思います！
同期の方々も皆知らないということを上長に知らせなければ！という勢いです。
他の方々は、担当のメンターがちゃんと説明しますので大丈夫と伝えます。
個人情報が含まれている書類の扱いについて、サンプルを手渡して説明した後で、
個人情報が含まれているサンプルです。
シュレッターにかけますので、メモは別のものに書き写しておいて・・・
もう、すべて書き写しましたので大丈夫です。
説明したことはすぐ理解、打てば響くような受け答え。
立派すぎて本当にOJTが必要なのかと思う程です。
ところが・・・
このケースについて電話で問い合わせがあったら、まず「〇〇〇」と言って確認してください。
・・・・・・・・
聞こえなかったわけではありません。
首を傾げて明らかに「解せない」という顔。
なにかご不明な点があれば‥仰ってくださいね。
・・・・・・・・
斜め上を見つめたまま、何も言わず「解せない」というオーラだけが発散されています。
え～～～？？？
この方は〝ご不明な点〟などないのです。
しばらくの間そうした後で、首を傾げたままおもむろに
その通りに言わなければいけないんでしょうか。
何かが引っかかるのですね。
内容が同じであればご自身の言葉でも大丈夫と伝えました。
その後でサンプルの入力をしてもらい、確認画面になったら教えてもらう段取りでした。
入力し終わった気配を感じましたが、しきりにメモを取っているようでした。
５分ほど待って声を掛けます。
入力は終わりま‥（したか？）
もう終わってます！
では一緒に確認していきましょう。
上から、番号は‥？
１２３４－５６７－８９００です
急激に機嫌が悪くなって、聞き取れないような低い声です。
「言いたくない！」と思っていることだけがハッキリ伝わってきます。
私は自分の心臓がすごい速さでドクドクしていることに気がつきます。
できるだけ柔らかい口調で、その後の確認事項をチェックしていきました。
すると次第に機嫌は直っていき、チェックが終わったころには元に戻っていました。
怖い！何だったの？
久しぶりに経験する、混乱した自分自身を持て余してしまいました。
その日はとにかく無事やり切ることに専念です。
もともと頭の回転が速い〝デキる〟方なので、基本はもう心配ありません。
様々なパターンのサンプルをひたすら体験していただき、わざとらしくならないように褒めまくります。
OJTは機嫌よく終わり、次につなげることが出来ました。
私は就業時間が終わったころには、ぐったりくたびれてしまいました。_(:3 」∠)_
この経験は、私に思いもかけない後遺症を残します。
帰りの電車ではフラッシュバックのように、過去の様々な〝心臓ドクドク〟が浮かんでは消えました。
気づくと、ずっと忘れていたような過去のことをボーっと考えていたり。
私のメンタルは、急激に昔の自分に戻っていきました。
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