相手方弁護士から送られた、泣き落としのメールを読んだ夜

卒婚

先日、相手方から送られた書類に煩わされたばかりだというのに。

H弁護士から届いた思いがけないメールに気づいたのは、夕食の片付けが終わってからでした。

H弁護士
H弁護士

必要書類を受け取ったので訴訟提起を進めようと思いますが、相手方代理人からメールが送られてきております。

以下は、相手方弁護士からH弁護士に宛てて送られた内容です。 

あいさつ文の後「〇〇氏(相手方のフルネーム)を代理して」連絡をするという書き出しです。

相手方は「体調不良に端を発し、今後の自身の社会生活について大変な不安を抱えて」いる。

ついては、このことに「ご配慮のうえ、離婚訴訟の提起にしばらくの御猶予を」してほしいというのです。

H弁護士
H弁護士

当然猶予する必要はないですが、このまま訴訟提起を進めて良いか、念のため意向を確認させていただければと存じます。

私は即座に、訴訟提起を進めていただくよう返信しました。

相手方の状況を鑑みて先延ばしにしたらどうなるというのでしょう。

結論は明らかなのに調停で決めることを避け、決裂させたのは一体誰でしょう。

そこで決めていれば、裁判もなく、余計な出費も発生せず将来のお金の不安も少しは軽減されたはずです。

私たち側は、もう既に先延ばしに付き合わされているのです。

長い結婚生活の中で、私が胸の奥から振り絞って出した言葉の数々を何度も反故にしておいて。

子ども達の涙の叫びを無視してこころを踏みにじってきたくせに。

ここへ来てそんな陳腐な言葉で何かが伝わるとでも思ったのでしょうか。

いえ、相手方の弁護士の先生もわかっているのでしょう。

文面は短く簡素で、形式的ですらあります。

それなのに。

  

何言ってるの?こんなの‥!

相手方弁護士の文面を読んだ瞬間そう感じたものの、私の眼はH弁護士のことばを求めていました。

そして「当然猶予する必要はない」という一言を見つけて、

当たり前だよね、こんなの。

と確信をもって思うことができました。

この一連の微妙な私自身のこころ模様は、ある意味私の脆弱さの表れなのかもしれません。

   

こんなにも自分に非が無いと、譲る要素はどこにもないと主張できるはずのことでさえ100%の確信を得るにはH弁護士のことばを探した自分。

相手方の言い分に暗い怒りが湧いてきたのと同時に、自分への不甲斐無さも正直感じました。

その弱さが相手を増長させてきた…

そう考えそうになって、気がつきました。

これぞ、モラハラ被害者によくある思考回路!

「私がこうだったから、余計に相手はそうなってしまった」

そうじゃない、それは間違っているのです。

  

相手側の弁護士の言葉に少し動揺したっていいですよ、素人なんだし。

少しくらい脆弱な面があったっていいですよ、人間なんだから。

そういう弱っちぃ素人のために、弁護士という専門家が代理人になってくださるんです。

そうだ、そうだった。

頭の中をディープな考えがゆっくりと一巡して、元の所に戻ってきました。

私は私の道を行く。

そう決心してあの家を出て、もう1年と1カ月余り。

もう二度と私のフィールドに相手方を入れることはないし、私も相手方のフィールドに足を踏み入れることはない。

そう決心しているんですから。

  

  

  

  

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