3カ月ぶりに開かれた離婚調停。
その直前に相手方は代理人を就けました。
担当することになった弁護士の先生にとっては準備不足の状態です。
再度の期日延期を申請したようですが、裁判所に認められず予定通り開廷されました。
それまで最悪のパターンとして想定していたのは、相手方が思考停止になって、代理人も就けず話し合いにもならないという状況です。
そういう意味では、ようやく進展が見られたと安堵しました。
しかしH弁護士の話では、そこまで良い兆しではなさそうなのです。
相手方の担当弁護士と手続き上の話をしましたが、変な印象ではありませんでした。
事務所のホームページも特段気になることはありませんでしたし。
〝変な印象〟というのは‥?
担当の先生も事務所も、離婚などの取り扱いが多いようです。
やり慣れていない事務所や代理人だと、何かと話し合いがスムーズにいかないこともありますので。
では、その心配はなさそうなんですね?
ただ弁護士はあくまでも代理人ですので、相手方の意向を代弁します。
提案はできますが、説得したり方向を導くものではありません。
どんな解決策があろうとも、相手方に解決する意思がなければ意味がありません。
「離婚しない」と言い続ける可能性は相変わらず残ったままなのです。
3回目の離婚調停は、まず相手方の聴取から始まります。
前回同様、6畳ほどの調停室に男性と女性の調停委員2名が待っています。
申立人と相手方は代わるがわる入室するので、顔を合わせることはありません。
まず相手方は、前回の調停で私が提示した「離婚」に対して調停委員に回答するはずです。
その間、私たちは〝申立人控室〟にいます。
他にも数組の申立人が、それぞれの代理人と共に名前を呼ばれるのを待っています。
控室にいる申立人は皆5~60代の女性ばかり。
その誰もが、それぞれの事情を抱えて自身の人生を賭けているのです。
相手方の聴取が長引いています。
私はこれからの流れを大まかに知りたいと思い、H弁護士にきいてみました。
まず、相手方に離婚する意思が有るかどうか。
意思が有れば離婚に向けて財産分与や年金分割、婚姻費用の分担など項目ごとに具体的な話し合いになっていきます。
〝婚姻費用〟というと結婚するときの経費のような印象ですよね。
形としてまだ夫婦関係にある者の生活費のことで、お互いの収入を比べて収入の多い方が少ない方に対して支払う(分担する)のだそうです。
財産分与や年金分割には拒絶反応を示しても、婚姻費用の分担は話を進めやすい項目なのだそうです。
やっと名前が呼ばれました。
調停委員の方から聞かされた相手方の主張は、やはり「離婚はしない」。
理由は「28年間も連れ添ってきたのだから」。
私にはハッキリ言って意味不明です。
確かに四半世紀を超える結婚生活でした。
様々な紆余曲折は、熟年夫婦のご家庭であれば、ある程度同じでしょう。
直近のことだけ言えば、相手方が不本意な形で退職し虚無感に襲われている時期がありました。
私は一緒に戦っているつもりで2年間静かに見守って不満を言わずに励まし支えました。
その挙句に、ひとこと質問を投げかけた私に突然「別居」を口にして脅したのです。
話し合いどころか、脅し文句で自身の思い通りに事を運ぼうとしておいて。
それのどこに長年の信頼関係があるのでしょう。
それのどこに慈しみや思いやりの心があるのでしょう。
いつかは手にできると信じてきたのに。
四半世紀の間夫婦でありながら、ついに分かり合えない関係。
そんなものをいつまでも持っていたところで、これからの私の人生に何の意味もありません。
「離婚しない」と言いつつ、一部話し合う姿勢を見せたものがありました。
〝婚姻費用〟です。
これは相手方の意思にかかわらず避けて通ることが出来ません。
たとえ先延ばしにしても、別居の始まりに遡って請求されるだけなのです。
相手方がこの姿勢を示したのは、弁護士が就いたからこそと言えます。
ようやく話し合いのテーブルに座らせたのは大きな進展です。
ひとまず3回目の調停は、なんとか成果を残して終わったのでした。
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